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Uvalino - この地に根付く、ぶどう品種

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「Uvalino(ウヴァリーノ)」と呼ばれる、この地に根付く、ぶどう品種があります。あまり聞き慣れないなぁ・・と思っていたら、そのほとんどが他の品種に植え替えられ、長い間この地でも忘れかけられていた・・と言うのです。

コスティリオーレ・ド・アスティで開かれるワインのイベントで、土地の人から「このワインはめずらしいんだよ」と勧められたのは、去年の春だったでしょうか。手掛けているのは「Cascina Castlet(カシーナ・カストレット)」。現当主のマリウッチャさんを中心に、長い時間をかけこの「Uvalino種」栽培”復興”に尽力してきたと聞きました。 
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縁あってご親せきの方から丁寧なお手紙をいただき、写真が縁でそのご主人とも知り合うこととなり、青空の広がる今日の午後ようやく「Cascina Castlet」の畑を訪ねることができました。丘の上にある、このカンティーナ(ワイナリー)。コスティリオーレ・ド・アスティ中心部はもちろん、アスティ市街、アルプスの山並みまで一望できる、素晴らしい眺めが広がります!

「実験的に栽培されている品種に充てられた」と言う、目の前のぶどう畑では、「Uvalino」も元気よく育っていました。生育中の今、近くで育つ「Barbera(バルベーラ)」品種よりも実は小さめで、ちょっと密集した感じの房を形成しているのが分かります。そしてさらに特徴的に感じたのは、元気いっぱい「くるん」伸びる、ひげのように巻いた蔓(つる)。長めで力強いのが印象的!

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研究者らの間でも実に興味深く、しかし捕えどころのない、とされている、「Uvalino」品種。と言うのも、コスティリオーレ・ド・アスティをはじめとするアスティ南部地域を発祥とし、とりわけ限定的な地域(丘)にもたらされ・・ そんなことも伝えられているそうですが、この地域特有に広まったのは、何よりこの土地、そしてこの地を照らす太陽の動きなどに適応してこそ。

この地に移り住んで間もなく、(前述の丘に暮らす)コスティリオーレ・ド・アスティの友だちから、「うちの畑にはね・・」と聞かせてもらったのが、「Uvalino」との出会い!これからも土地の人からの話に耳を傾け、地域の文献に触れ、この地とのつながりを大切に育みます!

【ご参考】ユーモアあふれるかわいらしい「カシーナ・カストレット」のホームページ。色々クリックしていると、「VIDEO」のページがあり、以前日本のテレビ番組で紹介されたときの様子を見ることができます。「Uvalino」品種の復興と現在について詳しく紹介されているので、より理解が深まるでしょう。http://www.cascinacastlet.com/it-IT/

by lavitaelevitiasti | 2014-07-10 06:58 | Costigliole d'Asti!  

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