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肉は肉屋で

初めてご実家で共に食卓を囲んだ時のこと・・血が滴(したた)るような肉を筋だけ残してきれいに平らげる友だちのワイルドな姿に、ものすごい生命力を感じて、惚れ惚れしてしまった!

一方私は、それでもビビって、「好きなだけ焼いて来なさい!」と、なかば呆れ顔の友だちに促され、フライパンに肉を戻して焼き直していました。

「あぁあ、もったいない!」 ・・ そんな顔で私をのぞき込む、友だち。
「このやわらかさが良いってのに!」 ・・ 今になれば、よーく分かるんです!

赤身の多い、ピエモンテ牛。牧草やトウモロコシなど飼料から育て、責任をもって肉の販売まで手掛ける飼育農家も多く、とりわけここアスティ県、フランス寄りのクーネオ県、そして州都のあるトリノ県での飼育が盛んです。


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【写真】= コスティリオーレ・ド・アスティで、ピエモンテ牛の飼育から販売までを手掛ける家族を訪ねたのは、飼料となる牧草の刈取りに忙しくされていた頃。

おじいさんがちょこんとかぶっている麦わら帽は、この地の農家の男性に大人気。
私の友だちこそかぶりませんが、多くのぶどう栽培家も愛用するこの帽子。この色形が特徴で、私がこの夏たまたま手に入れた帽子も良く似ており、田舎へかぶって出かけると「よぅ、仕事に精が出んなぁ!」と、同士のような姿のじっさま方から、からかわれたりして!

ヴァカンス・シーズンで、いつもの気の良い肉屋さんは長い夏休み。
・・さぁて、どこでお肉を買おうかな?・・と、アスティで迎える3度目の夏と言うのに、今年も肉屋さんを求めさまよう始末です。

行き慣れた店、と言うのは、誠にありがたいものですね。近頃は迷うことなく「生牛肉のたたき」を頂くものですから、良い肉屋との出会いは、本当ーに大切です!

ちなみに「プロシュット・クルード(生ハム)」も、お店によって扱いがさまざま。
産地や品質のみならず、その「スライス加減」と言うのが、これまたとても大事で、透けるような薄いスライスで頂くのが断然おすすめ!

ちょっと意外に思われるかもしれませんが、通(ツウ)の人は知っています・・ 
アスティでは、屋内市場のチーズ屋さんで生ハムを買うのが最高なんだと!
(このことに気付いているのは、なぜか年配の男性ばかりですが! ・・ あっ、私も!)

肉は肉屋で、生ハムはチーズ屋で・・自慢の味を扱う、その丁寧な仕事ぶりにも、ご注目。
アスティならではの食の体験を、ぜひぜひ味わい楽しみに来てください!

by lavitaelevitiasti | 2014-08-24 22:23 | 地域に息づく、味を知る  

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